世界のウチナーンチュと音楽

ONC

2017年11月25日 16:22

「世界のウチナーンチュと音楽~みて、きいて、ふれて楽しい沖縄の文化~」開催しました。

11月23日(木)勤労感謝の日、1030!世界のウチナーンチュの日関連イベントとして、沖縄の音楽に親しむワークショップを開催しました。
最初に「かぎやで風」の演奏からスタートし、講師の自己紹介。講師の新垣恵さんは、大人になってからさんしんを始め、県立芸術大学で沖縄県子弟留学生(県費留学生)としてブラジルから留学していたシモネさんと出会いました。はじめて「世界のウチナーンチュ」と出会い、同じ志をもち、共にお稽古に励みました。その数年後、ブラジルにいるシモネさんからブラジルでの公演を手伝ってほしいと、ブラジルへ招待され、ブラジルのみなさんと演奏活動を行いました。ブラジルで移民体験談を聞き、沖縄の音楽文化を大切に受け継いでいる姿に感銘を受けた経験を語ってくれました。
恵さんのお話しで印象深かったのは、ブラジル滞在中にサントスを訪れた時の一コマです。サントスで、一緒にいたブラジルのみなさんが、「だんじゅかりゆし」を歌われたそうです。その理由は、沖縄から移民船に乗って旅立った時に歌われた曲だということ、「だんじゅかりゆし」はお別れの曲であり、新しい出発の曲であること、移民した方々、見送られた方々がこの曲を歌い、別れを惜しんだことを想像し、音楽から人の生き様を感じることができました。




ブラジルからのゲストスピーカーシモネさんは、休暇で来沖中にタイミングよく今回のワークショップに参加してくださいました。シモネさんは、三線との出会いを話してくれました。9歳の時に両親と沖縄を訪れた時、いとこ達が弾く三線を見て、「私もやりたい!」と始めたそうです。今でも週に2回はお稽古をしているそうです。シモネさんは、「芋の時代」を演奏し、昔沖縄に食料がなく、芋しかなかった時代、それを嘆くのではなく、いろいろな芋料理があることが歌われた曲であることを紹介しました。




楽器体験コーナーでは、さんしん、琉球琴、胡弓(くうちょう)、サンバ、パーランク―の音を楽しみました。「初めての体験でした!」という方がほとんど。沖縄にいても、沖縄の楽器に触れられる機会はそう多くはないので、貴重な機会となりました。






お手玉体験では、輪になって沖縄のわらべ歌のリズムにあわせながら、お手玉を回すあそびをしました。何だか懐かしい、ほっこりする時間となりました。


みなさんは、三線弾けますか?弾いたことありますか?
昨年の留学生が日本語の壁を超え、三線を学ぶ姿勢も紹介されました。漢字で書かれた三線の楽譜(工工四)に母語でルビを打ち、ローマ字で歌詞をコピーし、必死に覚え練習していたことを新垣さんは間近で見ていましたから、彼らの沖縄文化を学ぶ意欲と努力を伝えてくれました。

「世界のウチナーンチュと音楽」、沖縄の豊かな歴史がつくりだした音楽文化が、ここ沖縄だけではなく世界のいろいろな地で、いろいろな世代に大切にされ、受け継がれていること、それがネットワークとなり人がつながっていることを感じたワークショップとなりました。



講師の新垣恵さん、新川奈菜さん、ゲストスピーカーの座嘉比シモネさんに感謝します。ありがとうございました。オブリガーダ。
それから、会場に展示した写真提供協力をしてくださったみなさん、アルゼンチンのアンドレスさん、ペルーのカリナさん、アメリカのジョイさん、ブラジルのまり子さん、そして関西沖縄文庫三線会のみほさんに感謝いたします。みなさんありがとうございました。












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