2008年01月23日
お盆体験
ガルガン(Galungan)の体験
いろいろな場面で沖縄との関連を感じて嬉しくなりますが、1月22日、23日の2日間、お盆を体験しました。各家々にご先祖様の霊をお迎えするというものです。沖縄も陰暦にちなんだ旧盆をするのが慣わしで、お正月よりもお盆を大事にする土地です。ここバリもウク暦(1ヶ月を35日、210日を1年とする)にあわせていろんな行事があるようです。それは沖縄と同じ陰暦に基づいているので、お月様が近づくにつれ町や人々が何かお祭りがやってくるぞ~という雰囲気に包まれています。ウク暦に基づくと同じ行事は西洋暦の1年間に2度行われることになるらしい。その中の大きな行事の一つにガルガンがあります。
Gudeさんの村の先には棚田が広がっている。ほんとに美しい
インターンシップを通じてずっと私のお世話をしてくれたGede(グデ)さんの村に2日間通いました。日々の信仰も厚いなと関心していたのですが、実際に家に入ってみると、沖縄との共通点だったり信仰の伝承の仕方など興味深くみさせて頂きました。普段通っているオフィスと違って言葉が殆ど通じず(インドネシア語を殆どマスターしてない私が悪いのですよ)身振り手振りを思う存分発揮し、残りわずかなバリの生活を十分満喫しました。外国人である私を家族のように暖かく迎えてくださったGudeさん家族に感謝しつつ写真をお届けしたいと思います。ガルガンの前後の様子を含めてレポートしますね。
バリの女性たちはいろんなものを頭に乗せて運ぶ。時々からの大きな籠を乗せて微妙なバランスを取りながら歩く女性を見かける。何故からなのに?と思うと、頭の上にモノを乗せて運ぶこと、それは神に対して敬意を表していることなので、手持ちぶさたというよりは神への敬意なんですね。ガルガンの数日前に他の小さな村を訪ねていたら丁度村のお寺の大切な行事があるということで女性たちが頭の上にお供え物を乗せていたがその高に驚かされた。最長は1.5Mになるらしい。バリのポストカードにもよく登場するシーンであちらこちらで見かけます。
何度か私も軽いものを乗せてみましたが笑いを誘うばかりでした
お寺にお供えするものと、家の周辺のお供えするものといくつも用意しています。大小も場所によってさまざまで、基本は全て自然のものを使わなければいけないようで、数、色合いといろいろ家のしきたりがあるようで、何だか我が家を見ているようでした。沖縄はお盆の際に中国のウチカビ(お金を模したもの)をお供えし、クワッチー(ご馳走)の中からいくつか選び一緒に燃しますが、こちらではお寺に行く際には現金(経済状況にもよりますが500円くらい。)を入れてそれを司祭に捧げるようです。女性は供物を一日かけて用意し、男性は飾りや豚の丸焼きの用意、子どもの世話にあけくれているようです。しかし一日中眺めていると、パタパタ働く女性たちと笑顔で縁側で雑談する風景は、沖縄と一緒だなと感じました。
ご飯を殆ど食べる暇のない女性の皆さんと台所談義をしていたのですが、働く女性、子育てに終われる女性の皆さんは年中行事に追われる(?)生活をどう思っていますかと意地悪な質問をしてみると「それが一番の考えどころだよ~」(高らかな笑いと共にそんな風に聞こえました)とのこと。女性が仕事を持つことで明らかにこれまでの生き方と世界観が変わった、だけど神に祈りを捧げる自分も好き。仕事を終えてパタパタと供物の用意を朝方までしている自分に疲れることもある。そのときにだんなは側で気持ちよさそうに寝ているしね。簡単にはこの生活変えられないだよね、押し付けられているとも思っていないし。沖縄も年中行事盛んな島といわれ、一つ終わったかと思うとまた次々やってくる行事。女性たちの生活変化と共にその行事のあり方も変化を遂げてきているといわれるが、バリも一緒のようです。一人の女性としてあれがいいとかこれがいいとか答えを出すというより、葛藤しながらもなんとか両立させていこうとする女性たちのたくましさに感動しました。次の世代はどうしているのでしょうか、見てみたいものです。
女性の着ている衣装(カバヤ)を着せていただきました。子どものようにはしゃいで嬉しくなりました(出前授業で民族衣装を着て喜ぶ生徒さんの気持ちを実感です)。Gude家族のみなさん感謝です。